ニキビやニキビ跡、毛穴が目立ち、ダーマペンの施術を検討している方もいらっしゃるかもしれません。しかし、ダーマペンでは赤みや腫れなどの副作用があるともいわれています。実際のところ、ダーマペンの副作用はどんなものなのか、ダウンタイムはどのくらいなのか気になりますよね。そこでこの記事では、ダーマペンの副作用やダウンタイムについて詳しく解説します。
また、ダーマペンのダウンタイムが気になる方は、ダーマペンよりもダウンタイムが少ないポテンツァという施術もあります。本記事の後半ではポテンツァについても紹介しているので、自分に合った治療選びの参考にしてください。
聖マリアンナ医科大学医学部付属病院皮膚科、聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院皮膚科にて勤務したのち、医療法人社団奏愛会 おおふな皮膚科など皮膚科クリニックにて研鑽を重ね当クリニックにて勤務。
ダーマペンにはダウンタイムがある?
ダーマペンは超極細針で肌の表面に微細な傷をつくり、傷を修復する自然治癒力を利用してコラーゲンやエラスチンの生成を促す治療法です。針で開けた穴に有効成分を注入すれば、ニキビやたるみなど、さまざまな肌悩みにアプローチできます。ダーマペンを検討されている方の中には、施術後どのくらい仕事を休めば良いのかなど、ダウンタイムが気になっている方もいるでしょう。施術を行う前に確認することが大切です。
ダーマペンにはダウンタイムがあります。ダウンタイムの長さは肌の状態や針を刺す深さ、施術後の過ごし方によっても変わるため、ダウンタイム中に生じる症状と経過、注意点をこれから詳しく解説します。
ダーマペンのダウンタイム|症状・副作用を解説
結論からいうと、ダーマペンにはダウンタイムがあります。ダウンタイム中に生じる症状としては、以下のものが挙げられます。
・赤み
・発疹
・かゆみ
・腫れ
・皮むけ
・内出血
ダーマペンでダウンタイムが生じる理由は、肌の自己治癒力を高めるために無数の小さな傷をつくるためです。施術では、肌悩みに応じた深さへ髪の毛より細い針を刺していきます。すると肌の奥深くでコラーゲンなどの美肌成分を産生する「線維芽細胞」が活性化されるほか、傷ができたことでその傷を皮膚が修復しようとする「自然治癒力」を高めることができるのです。
さらに、ニキビやしみ、しわなど肌悩みに応じた有効成分を注入することで、さまざまな肌悩みにアプローチすることも可能です。
しかし、施術後は肌に無数の小さな傷ができている状態です。肌の回復力を高めるための一時的なもので、時間の経過とともに軽減しますが、傷が治る過程で赤みや腫れなどの副作用が生じることがあるのです。
ダーマペンのダウンタイムの症状にはいくつかあります。
一時的に気持ちが下がる時もありますが、肌への朱全忠力を高める時期でもあるので頑張っていきましょう。
ダーマペンのダウンタイム期間の目安と経過
ダーマペンでは、針を刺す深さによってダウンタイムの期間が異なります。
ダーマペンでは、針の深さを選ぶことでそれぞれの肌悩みに効果が期待できます。例えば、肌の一番上を覆う「表皮」にアプローチすることでニキビや美白の効果が期待できたり、表皮の下にある「真皮」にアプローチすることでニキビ跡や毛穴の開きに効果が期待できたりするのです。
針の深さが0.2mm〜の短いものでは「表皮」に、0.8mm〜の普通程度の深さの針では「真皮」に、1.5mm〜の長い針では肌の奥深くに位置する「皮下組織」にアプローチできます。
しかし、このように針の深さを調整することでさまざまな効果が期待できるものの、それに伴いダウンタイムが長くなってしまうことがあるのです。
針の深さとそれに伴うダウンタイム日数の平均を以下にまとめました。
ダーマペンの直後~当日の経過
施術直後は、赤みやひりつき、腫れが強く出ることがありますが、当日中には多少落ち着くことが多いでしょう。場合によっては点状の細かい内出血を起こすことがあります。この内出血は数時間から数日で治まることがほとんどです。
ダーマペン施術後以降
施術から1〜2日では肌の自己治癒力が活性化され、皮剥けやかゆみが出てくることもあります。皮剥けは施術後3日程度続きます。気になっても無理に剥かないようにしてください。施術から1週間程度経過すると、ダウンタイムが落ち着き肌の感触も変化しているのを実感できるでしょう。
ダウンタイム中は肌の炎症を悪化させないよう、血行を良くする行為を控えたり安静にしたりすることが重要です。また、施術後の肌はとても敏感になっています。必要なケアを行う時以外は肌に触れないことが大切です。紫外線は敏感になっている肌の刺激になります。短時間の外出でもUVケアを忘れないようにしましょう。
施術時の針の深さが深い方が、ダウンタイムの時期が長くなる可能性があります。心配な人はご相談ください!
ダーマペンの痛みはどれくらい?
ダーマペンでは、施術時に肌に針を刺すため痛みが生じます。また痛みの程度は針の深さや針を刺す際の速さによっても異なります。針は極細ではあるものの、このように高速で無数に刺していくため、痛みが生じるのは避けられないといえます。
また、ダーマペン4は、先端に16本の超極細針がついていて、みたい部位や施術の目的に応じて針の長さを調整して使用してます。
骨の近くは浅く、骨のない部分が深くなるように少し長めの針が使用されています。
骨のない部分は深くまで針が挿入することができるほか、神経も通っていることから痛みを強く感じることがあります。
一方、骨に近い部分やおでこなどの脂肪が少ない部分でも痛みを感じやすいケースがあります。このほか、痛みを感じやすい部位には髪の生え際やフェイスライン、頬骨、鼻の頭などが挙げられます。
言葉で表すと、ダーマペンで生じる痛みは「チクチクする」「ヒリヒリする」というように表現されます。痛みの程度はそこまで強くはないものの、個人差があり一概にはいえません。
しかし、クリニックでは施術時に麻酔クリームを使用することで痛みの緩和を図ることが可能です。 痛みが心配な方はクリニック医師までご相談ください。
痛みの軽減のためにダーマペンのの施術の前には、表面麻酔をすることをお勧めします。
ダーマペンで失敗するとニキビ悪化や色素沈着が起きる?
ダーマペンでニキビが悪化したり色素沈着を生じたりすると聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれません。一般的に、ダーマペンは肌に熱刺激を与えるような施術ではないため、色素沈着のようなトラブルは生じにくいといえます。
同じくニキビやニキビ跡に効果が期待できる「フラクショナルレーザー」などは、レーザーを照射することで肌に小さな穴を開け、自己治癒力を高める治療です。このような治療の場合には、熱エネルギーによる影響でダウンタイムが長引いたり色素沈着が生じやすかったりすることもあります。
ダーマペンはフラクショナルレーザーに比べ色素沈着などのリスクは低いといわれています。しかしその一方で、施術後の誤ったケアによっては色素沈着が生じたりニキビが悪化したりすることもあります。
色素沈着を引き起こす原因としては、施術後に紫外線対策がしっかりできていなかったケースや、セルフダーマペンを行ったケースなどが挙げられます。
施術後は一時的に肌の抵抗力が弱まっているため、紫外線に晒されてしまうことで日焼けしやすく、色素沈着を起こしやすいのです。
セルフダーマペンとは、個人で購入できるダーマペンの模倣品を使用してご自身で施術を行う方法です。クリニックに行かず安価でできるなどの理由からご自身で行う方がいらっしゃいますが、針の取り扱いや細かい作業などは難しいこともあるでしょう。
そのため、セルフダーマペンでは針を深く刺してしまったり圧の強弱を誤ってしまったりすることがあり、色素沈着を生じたり赤みが引かなかったりといった報告が多く寄せられています。
また、炎症の強いニキビがある際やニキビ跡に膿が残っているような場合にも、セルフダーマペンを行うことでニキビが悪化してしまうことがあります。ニキビの原因菌が施術によって他の部位にまで広がってしまい、かえってニキビが増えてしまうこともあるのです。
このような失敗を避けるためには、医師の診察のもとダーマペンを受けるほか、クリニック選びも重要といえるでしょう。
色素沈着やニキビの悪化、ダウンタイムが長引くなどのリスクを避けるためにも、自宅でのアフターケアも丁寧に教えてくれる信頼できるクリニックを選ぶのが大事です。
ダーマペンで色素沈着を起こす事は稀ですが、施術後のおうちでのお手入れやお肌のケアで色素沈着やニキビの悪化をすることがありますので、注意が必要です。
ダーマペンのリスクを減らすためにできる対策
ダーマペンでの色素沈着やニキビの悪化などのリスクを避けるためには、施術後のスキンケアやクリニック選びが重要です。
保湿と紫外線対策
ダーマペンの施術後は、一時的に肌が炎症を起こし紫外線や乾燥に弱くなっています。そのため、丁寧に保湿することが大切です。肌を十分に保湿することでバリア機能も高まり、施術後の赤みや腫れを穏やかにしてくれます。
また、紫外線対策も重要です。紫外線は年中降り注いでいるため、夏に限らず日焼け止めや日傘、帽子などでしっかりと紫外線対策を行いましょう。
スキンケアを十分に行う
スキンケアやメイク用品には低刺激のものを選ぶこともおすすめです。肌を擦ってしまうと炎症を悪化させてしまう恐れがあるため、擦らなくてもメイクオフできるミネラルコスメなどを使用するとよいでしょう。
スポーツやサウナは控えて体温をあげ過ぎない
ダウンタイム中は体温をあげ過ぎないよう注意が必要です。体温を上げてしまうと肌の炎症が悪化し、赤みや腫れの程度が強くなってしまうことがあります。炎症が治るまでは飲酒や激しい運動、サウナや長時間の入浴などは控えましょう。
通いやすく信頼できるクリニックを選ぶ
ダーマペンを受けるクリニック選びには、通いやすさや実績などを考慮するとよいでしょう。ダーマペンは肌悩みによって複数回の施術が必要になるほか、肌トラブルなどがあった際にもすぐに通院できる立地条件であることが重要です。自宅からの距離やアクセスの良さなども踏まえてクリニックを選んでみましょう。
さらに、ダーマペンでの実績も重要なポイントです。公式HPやクチコミサイトから、クリニックの実績やどのくらいの症例数を扱ってきたか、評判はどうなのかなど情報を集めてみましょう。
ダーマペンの施術後は、お肌がとてもデリケートになっていますので、日ごろのスキンケアよりも、より丁寧に自分の肌と向き合ってケアをしていきましょう。
ダーマペン施術に関する注意点
ダーマペンは体への負担が少ない施術ですが、施術を受けられない方や、施術による副作用やリスクがあります。施術を受ける前に確認しておきましょう。
施術が受けられない方
以下の方は施術を受けられません。
- ●妊娠中・授乳中
- ●血液凝固障害・重度の糖尿病など一部の持病がある方
- ●ケロイド体質
- ●炎症性・重度のニキビ
- ●金属アレルギーや注入薬剤に対するアレルギーのある方
このほかにも医師の判断で施術を受けられないことがあります。
副作用やリスク
ダーマペンの施術で起こる可能性のある副作用やリスクをまとめました。不安な点があれば施術前に医師に確認しておきましょう。
●炎症性色素沈着
施術により生じた炎症がメラノサイトを活性化して、色素沈着を起こすことがあります。施術後に肌をこすったり、必要以上に肌に触れたりすることのほか、紫外線によるダメージや刺激の強いスキンケアは色素沈着のリスクを高めます。炎症性色素沈着は誰にでも起こりうる症状ですが、多くは一時的なもので、時間の経過とともに改善するでしょう。
●一時的なニキビの悪化
施術により肌のターンオーバーを正常に戻す過程でニキビが悪化することがあります。これは一時的な症状で、多くの場合は2週間以内に治まります。1回目の施術で起こることが多く、回数を重ねると肌のターンオーバーが整い、ニキビの悪化も起こりにくくなります。
●施術部分の赤みや腫れ、内出血
ダーマペンは針を刺す施術のため、施術後は赤みや腫れ、内出血を伴います。赤みや腫れは2~3日程度、内出血は長くても1週間以内に治まることがほとんどです。ダウンタイム中の注意点を守って、炎症を長引かせないようにしましょう。
体質、タイミングによって施術を受けられない人がいます。心当たりのある人は、事前にスタッフに相談していきましょう!
ダーマペン4は改良されてダウンタイムが少ない
当クリニックでは、最新の「ダーマペン4」を採用しています。最新の「ダーマペン4」は、髪の毛程の細い針が16本ついており、一秒間に約120回の振動で肌を刺していきます。ダーマペン4は針や針を刺す際の圧などが改善され、従来の機器と比べてダウンタイムが少なくなりました。さらに、針を刺す速度も早くすることができ、治療中の負担を少なくすることも可能です。
ダーマペン4の効果について詳しく知りたい方は「ダーマペン4で美肌を作る|セルフとクリニック治療での効果の違い、痛みなど美容専門家が徹底解説」の記事も参考にしてください。
最新のダーマペン4を、ぜひ、お試しください!
ダーマペンよりダウンタイムが短いポテンツァ
ポテンツァはダーマペン4の進化版とも呼ばれる治療法です。ダーマペンとの違いは針先から肌の深部である真皮層にRA(高周波)を照射し、熱エネルギーを与えて肌質改善をする点です。熱エネルギーには止血作用があるため、ダーマペンで見られる出血のリスクがポテンツァではほとんどありません。そのため、ダウンタイムが0~2日程度ととても短くなっています。
ポテンツァもダーマペンと同じように超極細針でつけた傷を修復する自然治癒力を利用します。また、ポテンツァでは独自のドラッグデリバリーシステムによって、肌悩みに合った薬剤をより確実に真皮層に届けられるようになりました。ポテンツァはダウンタイムが短く、より高い効果を実感したい方におすすめの施術です。
ポテンツァはダウンタイムが0~2日と短いのが特徴です。RA(高周波)の熱エネルギーを照射することで、表皮に熱損傷を起こすことなく、真皮層に直接熱エネルギーを加えることで、可能になりました。ダーマペンではダウンタイムが気になるという方は、ぜひポテンツァを検討してみてください。
ポテンツァについて詳しく知りたい方や、ダーマペンとポテンツァのダウンタイムを比較したい方は下記の記事も参考にしてください。
ダーマペン4の進化版と言われているポテンザは、針から出るRFの熱エネルギーがお肌にプラスの効果をもたらしてくれます。ぜひ一度トライしてみてください。
ダーマペンのダウンタイムについてよくあるQA
ダーマペンのダウンタイムについてよくある質問にお答えします。
Q.ダーマペンのダウンタイムを短くする方法はありますか?
ダウンタイムを短くするポイントは2つです。
- ●施術を行った肌を刺激しない
- ●体温を上げる行動を控える
施術後は最低限のケア以外は肌に触れない、化粧品は低刺激のものを使う、紫外線対策をすることが大切です。保湿は肌を守るのでしっかり行いましょう。
また体温が上がると全身の血行が良くなり、腫れやかゆみの原因である肌の炎症を長引かせてしまいます。ダウンタイム中の入浴は短時間ですませ、サウナや血行が良くなるような運動、飲酒は控えてください。
Q.ダーマペンのダウンタイム中に肌がザラザラするのはなぜですか?
施術後は肌の保湿機能が落ちて乾燥しやすくなるためです。また、ザラつきや皮むけは肌が生まれ変わる途中で起こる一時的な症状でもあります。保湿ケアをしっかり行い、無理に剥がさないようにしましょう。
安心して治療を受けられるクリニックで、美肌を手に入れよう
今回は、ダーマペンのダウンタイムや副作用、失敗のリスクや失敗を避けるためのポイントについて解説しました。
ダーマペンでは肌に小さな傷を作るほか、肌の自己治癒力を高めるため、施術後の一時的な赤みや腫れは避けられないといえます。しかし、通常このような副作用は2〜7日程度で軽減するでしょう。
このほか、施術後の紫外線暴露やセルフダーマペンによってニキビが悪化したり色素沈着を生じたりする恐れがあります。このようなリスクを避けるためには、施術後の紫外線対策や十分な保湿を心がけるほか、ダーマペンは実績のある美容クリニックで受けることが大切です。
当クリニックでは、患者様の肌悩みに合わせ、確かな技術と適切な施術プランをご提案します。施術後のアフターフォローやリスクを避けるための過ごし方などもお気軽にお尋ねください。
ダーマペンの施術は、肌質、施術時の針の深さでダウンタイムの出方が違ってきます。心配な人はカウンセリング時にスタッフに相談してください。