「肝斑があるからシミ治療はできない」「忙しいからダウンタイムがある治療は受けられない」そんなお悩みを持つ方も多いのではないでしょうか。そんな方も美肌を目指せるのがフォトフェイシャルの最新機器、フォトフェイシャルステラM22です。
フォトフェイシャルステラM22は6種類の波長フィルターが搭載され、これまでの機器よりも個々のお悩みに合わせたオーダーメイド治療が可能になりました。さらに、これまで難しかった肝斑のある部位にも治療ができるようになりました。
この記事ではステラM22について、進化した機能や特徴、メリットを詳しく解説します。ダウンタイムや治療に関する注意点についても解説しますので、美容施術を検討する際の参考にしてみてください。
聖マリアンナ医科大学医学部付属病院皮膚科、聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院皮膚科にて勤務したのち、医療法人社団奏愛会 おおふな皮膚科など皮膚科クリニックにて研鑽を重ね当クリニックにて勤務。
フォトフェイシャルステラM22
フォトフェイシャルステラM22は厚生労働省承認のIPL(Intense Pulsed light)光治療機器で、医療機関でのみ施術が受けられます。シミやくすみ、そばかす、赤ら顔、ニキビやニキビ跡の赤み、小じわや毛穴の開きなどさまざまな肌悩みに効果があり、複合的なケアで美肌へと導く効果が期待されます。
エステでもILP光治療は行われますが、出力の低い光を照射するため効果はマイルドなものになります。一方、クリニックで行われるIPL光治療は医師の指導のもと、高い出力の光を照射します。そのため、より効果的にシミなどを薄くすることができるのです。
ステラM22では6種類の波長フィルターが搭載され、余分な波長の光をカットしながら施術でき、従来の機器に比べて個々の肌悩みに合わせたオーダーメイド治療が可能になりました。
フォトフェイシャルとは?
フォトフェイシャルはさまざまな波長を含むIPL(Intense Pulsed light)という光をシャワーのように顔に照射して、肌悩みを改善する美肌治療です。IPLは有害な紫外線を完全に取り除いた500nm~1200nmの光を照射するため、安全性の高い施術と言えるでしょう。
また、ピンポイントな悩みにアプローチするレーザー治療とは異なり、肌を全体的にトーンアップさせて美肌を叶えるのがフォトフェイシャルの特徴です。
フォトフェイシャルの歴史
MBCで取り扱うフォトフェイシャルの機器は20年以上の歴史がある米国ルミナス社製です。
IPL光治療は血管腫の治療を目的として開発されましたが、顔全体に照射するとシミの改善や美肌効果があることが分かり、美容機器として発展しました。
2001年に日本初の承認機IPLであるNatuLightが発売されて以来、改良を重ね、より患者様個々の悩みに応えられるようになりました。ステラM22は厚生労働省に承認されている最新機種で、最新かつ安全性の高い治療を実現しています。
フォトフェイシャルステラM22とは?
フォトフェイシャルステラM22には6種類の波長フィルターがあります。これらのフィルターを使い分けて光を届ける皮膚層を調節することで、それぞれの悩みに合わせた施術が可能です。
例えば、波長の短いフィルターでは皮膚表面に近い表皮層のメラニンを破壊し、シミやくすみ、肌ムラを改善へと導き、肌のトーンアップが期待できます。また、血液のヘモグロビンに反応すると毛細血管を破壊し、赤ら顔やニキビ跡の赤みを改善へと導きます。
長の長いフィルターを使い肌の深部に光を届けると、肌のキメを整えるほか、小じわや開いた毛穴を目立たなくすることが可能です。これは真皮層にある線維芽細胞が刺激されると、エラスチンやコラーゲン、ヒアルロン酸の生成が促されるためです。
フォトフェイシャルステラM22とその他のフォトフェイシャル機器との違い
IPL機器にはさまざまなものがありますが、ステラM22以外の機器では限られた種類の波長しか照射できず、治療は単一的なものになりがちです。また、一度の施術で複数の肌悩みに対応することが難しいというデメリットがあります。
一方、ステラM22では6種類の波長フィルターを搭載しており、肌悩みに合わせて波長を選べるためオーダーメイド治療が可能です。例えば、515nmの波長が追加されたことで、より薄いシミやくすみ、そばかすにも対応できるようになりました。
また、肝斑があるため照射ができずに諦めた方もいるでしょう。ステラM22では、肝斑のある部位も640nmの波長フィルターを選ぶことで、肝斑を悪化させずに照射することが可能になったのです。
さらに、OPT(Optimal Pulse Technology)という技術で均一な光を照射できるようになったほか、一度の照射時間を細かく分割することで皮膚の表面温度が上がり過ぎるを防ぎ、効果的で安全性が高い治療を行えるようになりました。
フォトフェイシャルステラM22の効果
フォトフェイシャルステラM22はシミやくすみ、そばかす等は1回の施術でも効果を実感できますが、回数を重ねると肌全体がトーンアップし、より透明感のある美肌へ導くことが可能です。
ステラM22は以下の症状に対して効果が期待できます。
- ●シミ・くすみ・そばかす
- ●毛細血管拡張症(赤ら顔)
- ●酒さ(赤ら顔)
- ●炎症性ニキビ
- ●ニキビ跡、ニキビ跡の赤み
- ●小じわ
- ●毛穴の開き
- ●肌のたるみ
フォトフェイシャルステラM22のメカニズムや仕組み
フォトフェイシャルステラM22で照射するIPLは、黒い色素と赤い色素を吸収すると光エネルギーが熱エネルギーに変化する性質があります。シミやそばかすに照射すると黒色のメラニンが破壊され、分解されたメラニンは肌のターンオーバーにより皮膚表面に浮き上がり、やがて剥がれ落ちます。これと同じ仕組みで、赤色のヘモグロビンに照射すれば赤ら顔の原因である過剰な毛細血管が破壊され、赤みを改善へと導くのです。
また、IPLはニキビがつくり出すポルフィリンに反応し活性酸素をつくり、ニキビの原因であるアクネ菌を殺菌します。このほかにニキビ跡の赤みにも反応するため、炎症性ニキビの改善やニキビ跡の色素沈着を薄くする効果も期待できます。さらに、皮脂腺に栄養を送っている血管にダメージを与えて皮脂の分泌も抑えるため、ニキビの予防と改善を同時に行うことが可能です。
そのほか、皮膚の真皮層に届いたIPLは線維芽細胞を刺激し、コラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸の生成を増やします。これにより毛穴の引き締めや小じわの改善だけでなく、肌のキメが整い、ハリがアップするため、肌質の改善も目指すことができます。
フォトフェイシャルステラM22の症例紹介
ニキビ・ニキビ跡、赤ら顔(毛細血管拡張症)の症例を紹介します。
症例1:ニキビ・ニキビ跡
【施術名】
アクネライト(ステラM22)
トラネキサム酸イオン導入 1回
【施術説明】
IPLには殺菌作用があり、ニキビの原因であるアクネ菌を殺菌します。また、炎症を起こしている赤みにも反応するため、ニキビ跡の色素沈着を改善へ導きます。肌の働きを活性化させる効果もあり、肌質改善にも効果的です。
【ダウンタイム】
ステラM22はダウンタイムはほとんどなく、施術直後からメイクが可能です。
【リスク・副作用】
レーザーや薬剤により発赤、熱感、かゆみ、痛み、ピリピリ感、乾燥が生じます。効果には個人差があります。
症例2:赤ら顔(毛細血管拡張)
【施術名】
フォトフェイシャルステラM22
【施術説明】
ステラM22は広がった毛細血管にダメージを与えることで、血管を収縮させます。これにより皮膚表面に見えていた毛細血管は消退し、赤みが目立たなくなります。
【ダウンタイム】
ステラM22はダウンタイムはほとんどなく、施術直後からメイクが可能です。
【リスク・副作用】
レーザーや薬剤により発赤、熱感、かゆみ、痛み、ピリピリ感、乾燥が生じます。効果には個人差があります。
フォトフェイシャルステラM22のダウンタイムや注意点
フォトフェイシャルステラM22はダウンタイムや副作用がほとんどなく安全性の高い施術です。個人差はありますが、まれにお肌の状態などにより施術を受けられない場合や、副作用が起こる可能性もあるため、確認しましょう。
【副作用について】
- ●施術中は輪ゴムではじかれたようなパチパチとした痛みを感じます。出力を調節することで痛みを軽減することが可能です。
- ●施術後は照射した光や薬剤による皮膚の赤みやほてり、かゆみ、痛み、ピリピリ感、乾燥を生じることがあります。ひどい場合はクリニックに相談して、受診を検討してください。
【ダウンタイムの注意点について】
- ●基本的に施術直後からメイクや入浴が可能で、普段通りの生活ができます。ほてりが強い場合は入浴はシャワーだけですませ、顔のマッサージや強い刺激は避けるようにしてください。
【施術前後の注意点・施術を受けられないケース】
- ●治療期間中は低刺激の日焼け止めを使うなど、日焼けを避けるようにしましょう。日焼けをした場合は治療のスケジュールをクリニックに相談してください。
- ●治療前後は以下の薬剤などを使用できません。
- ○治療前後3日間使用不可:トレチノイン、一部のニキビ治療薬(デュアック配合ゲル、ベピオゲル、ベピオローション、ディフェリンゲル、アダパレンゲル、エピデュオゲル)、ピーリング用石鹸
- ○治療後3日間使用不可:ハイドロキノン
- ●以下に該当する方は施術を受けられません。
- ○光線過敏症
- ○妊娠中
- ○金製剤の抗リウマチ薬を内服したことがある方
- ○イソトレチノインを内服中、または内服終了から30日を経過していない方
- ○施術部位に過度の日焼けがある方や施術部位の皮膚に過度なダメージがあり医師が施術できないと判断した場合
よくあるQA
フォトフェイシャルステラM22に関してよくある質問に回答します。
Q.フォトフェイシャルステラM22のダウンタイムで注意することはありますか?
施術後は普段通りの生活ができます。ただし、施術直後のお肌は敏感になっていて紫外線の影響を受けやすいため、低刺激の日焼け止めや帽子、日傘などで紫外線対策を行うことが望ましいでしょう。施術後1ヶ月程度は長時間の日焼けは避けてください。
また、ほてりが強い場合は入浴はシャワーで済ませるようにします。施術部位を強くマッサージをしたり、こすったりすることも避けましょう。
QフォトフェイシャルM22の.施術中や施術後に痛みはありますか?
痛みの感じ方には個人差がありますが、施術中は輪ゴムで弾かれるような痛みがあります。我慢できない場合は照射の出力を調整することで、痛みを減らすことができます。また、ステラM22ではヘッドの先端にあるサファイアガラスで肌を冷やしながら施術を行う「コンタクトクーリング」機能の向上で、さらに痛みを感じづらくなりました。
通常、施術後の痛みはありません。まれにほてりや痛みが出る可能性もありますので、そのような場合はクリニックに相談してみてください。